ウォームギヤとは
ウォームギヤの一般的特徴
- 冷間転造による加工のため、ねじ面の表面は加工硬化によって硬さが向上し、金属の繊維組織が切断されていないので
機械切削のウォームに比べ機械的性質も優れております。 - 転造後の表面硬さは母材の硬さの1.2 倍~ 1.3 倍になり、『ねじ面の硬さはHB240 ~ 260』になります。
- 転造ウォームは、ねじ面の表面粗さが鏡面のため、ウォームホイールと組み合わせて使用しますとウォームギヤの寿命
が切削をしたウォームとの組み合わせと比較して寿命が長くなります。 - ウォームホイールをポリアセタールなどの軟材質で作った場合、組み合わせるウォームが切削加工品ですと、ねじ山の
角でウォームホイールの歯を削りとってしまうことがあります。
転造ウォームは、ねじ面の表面粗さが鏡面になり表面硬さも増し、特にねじ山の角は転造時のもり上がりの為、完全な
曲面となり、前述のようなウォームホイールの歯を削りとる現象は無く、その耐久性は極めて優れています。 - 転造ウォームは転造中の素材が均一に塑性変形をしない為、転造特有の酔歩誤差(歩きとも言う)が有ります。転造ウォー
ムが1 回転(1 リード中に)する過程において、特定の位置での位相の進み遅れを酔歩誤差といいます。 - 単一ピッチ誤差及び圧力角誤差は転造用ロールダイスの精度によって左右されますが、転造されたウォームの単一ピッ
チ誤差の最大は18 μmで圧力誤差は± 20’ となっています。